徐葆光が見た琉球 〜冊封と琉球〜

300年前の幻の書が、東洋の宝石、美徳と不老の憧憬の邦を描く!

企 画 徐葆光が見た琉球・映画製作委員会/製 作 (株)シネマ沖縄
総合監修 鄔揚華(う・やんふぁ)/監修・歴史考証 高良倉吉
プロデューサー 末吉真也/監督・脚本 本郷義明/撮影 與那良則
ナレーター 橋爪 功
助成 文化芸術振興費補助金・ポーラ伝統文化振興財団・公益社団法人メセナ

台風23号接近について

現在、10月5日、6日の桜坂劇場での上映&トークショーは、予定どおり開催する方向です。強風圏内に入っても上映とイベントは共にあります。

ただし、沖縄本島地方が暴風圏内に入り、公共交通機関が停止した場合は、桜坂劇場自体が閉館となるため、上映とイベントは中止となりますので、御了承ください。いずれにしましても、最終判断は10月5日の朝になりますので、御問合せは桜坂劇場までよろしくお願いいたします(桜坂劇場 098-860-9555)。

10/5日 10:00現在、バス会社は午後から運休の予定です。(バス情報)お帰りのことも御検討のうえ、よろしくお願いいたします。

桜坂劇場の上映予定

はじめに

徐葆光(じょ・ほうこう)は、18世紀の中国の官僚で、冊封副使として琉球を訪れた。そのこまやかな観察力で《中山伝信録》や《奉使琉球詩》などの第一級の歴史資料を残した。そこには政治、芸能、風俗など、当時の琉球を知るための多くのことが、生き生きと描かれている。

徐葆光がやって来た、中世から近世にかけての東アジアの国々は、お互いが敬意をもって交流していた。その中でも琉球は、武力ではなく儀礼と徳を大切にして外交を行い、芸能を用いて来賓をもてなす「守礼の邦」であった。命を懸けて海を渡った、冊封使や進貢使たちは、互いの国で友好を深め良好な関係を築き上げていた時代である。

本作品は、日中国交正常化40周年・沖縄本土復帰40周年記念として制作された。監督は一昨年公開されてヒットしたドキュ メンタリー映画『よみがえる琉球芸能 江戸上り』に本郷義明。王国の廃止や沖縄戦で失われた王朝芸能を、多くの史料を基に首里城において再現し、琉球の歴史、文化・芸能を中国人冊封使《徐葆光》の目を通した新しい視点から考察することで、当時の日本・琉球、中国の失われた交流交易の歴史を振り返り、今を見つめ直していく。

映画の見どころ

徐葆光研究者のウ・ヤンファさんが総合監修、ナビゲーターを務める

上海生まれで、徐葆光に関する数々の歴史的発見も行ってきた研究家、鄔揚華(う・やんふぁ)が、本作の総合監修を務め、ナビゲーターとして映画にも出演。遠い昔に、琉球を愛し、国境を越えて人間通しの豊かな関係を築いた徐葆光という人物の仕事と人間を追いかける。

»スタッフ紹介ページ

研究者たちの証言

国指定重要無形文化財の又吉靜枝、組踊りの宮城能鳳、『中山傳信録』を翻訳した医学博士の原田禹雄、歴史学者の高良倉吉らが出演し、徐葆光が琉球のために残したすばらしい仕事について、熱い思いを語る。

再現場面を含めた 中国ロケを敢行

徐葆光の足跡をたどり、中国において二週間に及ぶロケを敢行。徐葆光の足跡をたどるとともに、再現場面なども収録され琉球と中国、日本の当時の関係がわかりやすく解説される。

蘇る失われた舞踊、宮廷料理の数々

徐葆光の残した資料には、様々な儀式の式次第や、絢爛豪華にもてなした料理の食材にいたるまで、事細かに記されていた。それをもとに失われた宮廷舞踊から、満漢全席にも匹敵する料理の数々までがスクリーンに蘇る。

江戸文化への影響

かの葛飾北斎が制作した版画作品『琉球八景』。この元になった資料は、徐葆光が残した記録から生れている。映画でも徐葆光の残した美しい漢詩とともに、かの地をたどり、かつて徐葆光が見た風景を思い描く。